本の感想

『スモールワールズ』の感想:おすすめ度4.0

一穂ミチの『スモールワールズ』を読んだ。 家族の絆をテーマに6つの短編がつまった作品。 それぞれが異なるテーマの作品となっており、異なる面白さを味わえる。 しかし、根底には共通のテーマとして、家族間の愛・絆のさま...

『おもろい以外いらんねん』の感想:おすすめ度3.0

大前粟生の『おもろい以外いらんねん』を読んだ。 お笑いコンビを組んだタッキーとユウキ、芸人にならなかった俺。微妙な友情と人生をどう生きるかを少しノスタルジックに描いた3人組の10年間。 お笑い芸人の文芸小説と言えば又吉...

『九度目の十八歳を迎えた君と』の感想:おすすめ度4.2

朝倉秋成の『九度目の十八歳を迎えた君と』を読んだ。 主人公は社会人として仕事に打ち込んでいる日常において、18歳で年齢が止まってしまった初恋の女性を見かけるところから始まるファンタジーミステリー。 なぜ彼女の時間は止ま...
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『フラッガーの方程式』の感想:おすすめ度4.7

浅倉秋成の『フラッガーの方程式』を読んだ。 あまりの面白さに震えた。 いつまでも読んでいたい。 読み終わるのが嫌だが、読み止められず、嫌々ながらも、ページをめくる指が止まらない。 これはアニメ評論家「村田静山」に言...
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『失恋の準備をお願いします』の感想:おすすめ度4.2

浅倉秋成の『失恋の準備をお願いします』を読んだ。 さすが朝倉秋成だけあって、ノンストップで読めちゃう傑作だった。 日の下町を舞台に、同時進行する恋愛物語が、互いの恋愛物語に影響を及ぼしながら進行していく、という構成の短...
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『六人の嘘つきな大学生』の感想:おすすめ度4.5

浅倉秋成の『六人の嘘つきな大学生』を読んだ。 これは傑作と言って良く、自信をもってお薦めできます。 それほど長い本とは言えず、スラスラ読めるにも関わらず、読み終わった後にすごくしっかりと書き込まれた物語という印象を受け...

『正欲』の感想:おすすめ度3.5

浅井リョウの『正欲』を読んだ。 これは、なかなかに「しんどい」作品だ。 多様性が叫ばれるこの時代、多様性を拒絶することは当然社会的に許されなくなってきている。 本作は、想像外の多様性があることを想定せず「決まった...

『鳩の撃退法』の感想:おすすめ度3.8

『鳩の撃退法』を読んだ。 最近、藤原竜也主演で映画化もされました。 さすが映画だけあって、本の表紙に比べて大幅にエンタテイメント感が高まっています。 佐藤正午は、1983年にデビュー作『永遠の2/...

『スクールカースト殺人教室』の感想:おすすめ度3.9

『スクールカースト殺人教室』を読んだ。 2011年に『公開処刑人 森のくまさん 』で「このミステリーがすごい!」大賞・隠し玉としてデビューした堀内公太郎のミステリ。 本作は、スクールカーストの出来上がったある教室で起こ...

『クララとお日さま』の感想:おすすめ度4.5

『クララとお日さま』を読んだ。 著者のカズオイシグロは、日本人の両親を持つが、イギリスで育った日系イギリス人であり、原作はもちろん英語。 1989年には英語圏最高の文学賞とされるブッカー賞、そして2017年にはノーベル...
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